Finished the 1st year at Brown

ようやく1年目の全日程を終え、夏休みを満喫しています。(まとまりなく思ったことを書いていますが、ご容赦ください)

授業自体は5月に終わっていたのですが、コア試験の再受験を受けなければならず、居残り勉強のようなことをしていました。Brownのコア試験は、ミクロ、マクロ、計量の3科目で、全てに合格する必要があります。春学期が5月7日付近に終わり、5月20日から3日間隔で1回目のコア試験がありました。ミクロと計量は合格したものの、マクロ経済学が不合格となり、再試験を受けなければならなくなりました。2回目のコア試験は、8月5日でした。不合格の連絡をもらって、2週間くらいは休暇を取り、そこから先週までの約1か月半、マクロのみを勉強していました。結果的に、合格したので今からは何とでも言えますが、もう2度とは経験したくないと断言できます。もし2回目も不合格だと退学させられ(いわゆる、kick-out)日本に帰らなければならない、というプレッシャーは凄まじいものでした。(僕は本番で緊張しないタイプでしたが。。。) ただ、色んな人に支えられたのは事実なので、これからもアメリカで勉強できるという機会を活かして少しずつ恩返ししていければと思います。

1回目で失敗した理由を簡潔に述べると、時間が足りなかった、あるいは限られた時間内で効率的に勉強できなかった、というtime managementの失敗説だと、自分なりに考えています。1st yearは宿題が膨大です。そこをうまく世渡りしていくことが出来なかった、ということだと思います。特にマクロは、前年度より金融政策が追加された分、試験範囲が33%増しのような感じでした。

クラスメートは12人いますが、1回目ですべて合格した人は8人、そして残る4人のうち3人が1科目を8月に再受験、1人が2科目を8月に再受験し、見事全員合格し、2年生に進級できることになりました。通常、1回目でpass出来る割合 は60%、2回目までにclear出来る割合が80%らしいので、全員surviveという非常に素晴らしい結果を僕の学年は得ることができました。(1つ上の学年もdrop outは1人だけのようなので、昨年度から全体的にいい結果は続いています。) うちの学年は仲が悪いわけではありませんが、通常推奨されているスタディグループをほとんど形成しておらず、1人でもくもくと勉強するか、2人ずつくらいのペアで、本当に分からないところだけ聞きあう程度という、最低限のことしかやっていませんでした。なので、自分に合った勉強スタイルをどれだけ早めに確立できるかが勝負、ということになるかと思います。僕のように初めてアメリカで勉強する学生にとっては、この確立がなかなか難しかったです。

さて、9月から2年目が始まりますが、これからの4年間のためにアメリカに来たので、本当に楽しみです。2年目は、フィールド科目と呼ばれる専門科目を受講することになります。いま、考えているのは、development, labor, econometrics, およびgrowthの4科目受講です。

このBlogも研究ノートとして位置付けて、開発経済学およびその周辺分野の情報を頻繁に更新していく予定です。特に、自分の興味ある分野の論文の紹介、およびresearch statementや自分の研究内容(ただ、不正確なことは言いたくないので、あまり突っ込んだことはblogという形では残さず、論文にしてしまいます)に力点を置く予定です。専門的な内容になると思いますので、開発経済学や実証に興味を持っている方々に読んでいただければ、と思います。

新1年生

来年度、新たに11か国から13人の学生が加わるようです。残念ながら日本人は来ませんが、国籍もバラバラで、国際機関で働くというのはこんな感じなんだろうか、と思ったりします。僕の学年も12人ですし、他の大学と比べると少人数で小さなプログラムですね。それにしても1年早いな、よく分からないうちに過ぎてしまいました。

とうとう5月。現在、期末試験中、それが終わると3科目のコア試験です。なんとか、しがみつきたいと思っています。

RA

いまは1週間の春休み中。遅れている勉強を推し進めたいところである。

夏休み、Foster 教授のもとでREDSというインドの家計調査のdata collectionに参加する予定。また、来年はvisitingでアフリカ農村家計の家計内資源配分を研究している先生が来るので、RAを申し込もうと思う。 どちらも非常に楽しみである。

03/14, 2014

本業のコースワークの成績が芳しくない。悔しい思いも今までにない頻度で体験する。考えてみれば、当たり前なのかもしれないが、言い訳が思いつくということは努力が足りないのだろう。言い訳をひとつひとつ消すために努力をしようと思う。ネイティブ(や英語を苦にしない留学生)と同じ時間を勉強しても、彼ら・彼女らとは渡り合えないのである。この世界は僕のような凡人の場合、頑張って頑張って、やっとトントンの世界なのだろう。その意味では初めての厳しい環境であり、精神的な強靭さが求められる。心技体すべてが試されているというのはよく思う。日に日に、研究環境に恵まれているという意味で出来る限りアメリカに居たいという気持ちが強くなっているのは確かなので、2段階ほど自分の中で上げてやれるだけ全精力を傾けてみよう。

経済学phd出願の記録

自分の記録をここに記すのは、学部のGPAやテストスコアが低くても、(もちろんtop schoolへ合格する確率は低くなりますが)、何とかなるということを知ってほしいためです。自分が抱えていたのと同じ不安やモヤモヤを抱える将来の出願者の希望になれれば、大変幸いです。 (本格的なアドバイスは、みなさんご存じだと思いますが、経済学大学院留学ガイドを参照ください) 


[出願時期] 博士課程2年 (2012年12月-2013年1月)

GPA: 2.81(一橋大学社会学部) 3.78(一橋大学経済学研究科)
TOEFL: 94 GRE: 168(Math), 148(Verbal), 3.0(Analytical)

内定を頂いた奨学金:
中島記念国際交流財団 (そのほか3つの財団)


合格校:
[Department of Economics]
Brown, University College London (conditional acceptance/MRes Program), UC Santa Cruz

[Department of Agricultural Economics]
UC Davis, Michigan State, Wisconsin-Madison, University of Illinois at Urbana-Champaign

不合格校:
[Department of Economics]
Yale, Michigan, UCLA, UCSD, Duke, Maryland, Boston, Georgetown

[Department of Agricultural Economics]
UC Berkeley, Cornell, Maryland

*TIPS

・奨学金に関しては、しっかりした研究計画をプレゼンできるかどうか、という一点に尽きる気がする。自分の研究の重要性を、他分野の先生方に納得していただくのは大変難しいが、まさにそこがポイントである。私の場合、博士在籍期間が長い分、ある程度アドバンテージがあったと思う。

・ 開発、とくにミクロ開発を専攻したかったため、経済学部と農業経済学部の双方を出した。農業経済学部のほうが、分野が限られている分、倍率が低く合格しやすい。UC Davisはキャンパス訪問の際の情報によると、200人の応募があり、20人に2月上旬にオファーを出し、同時にそのほか20人にwait listの連絡を与えていたようだ。よって、倍率は5倍ー10倍の間である。一方、Brownは例年600人以上の応募があり、オファーを出すのは30人ほどであり、倍率は20倍近くになる。

・ただ倍率の高さにビビる必要もない。そこそこ競争力のある出願者ならば、どこかには引っかかるはず。よって、どこに受かるかは運の要素が大きく、どんなに優秀な人でも落ちる大学には落ちるし、逆にランキングの高いところに受かったりすることもあるだろう。出願校に一定のバラツキを持ったほうがいいことを考えると、最低でも10校出すことになるだろう。

出願時、あまり考えがおよぼなかったが、開発経済専攻の場合、出願校の決定はその学部だけを見るのでなく大学全体を通して考える必要があるように思う。例えば、経済学部と農業経済学部が併設されているか、また、ビジネススクールや公共政策大学院の教員までリサーチするべきである。例えば、Tavneet Suri はMIT、Mushfiq MobarakはYale, Robert Jensen はUPennのビジネススクールにそれぞれ在籍する。コロンビアの公共政策大学院SIPAには, Chris Blattman をはじめ素晴らしい開発経済学者が在籍している。 その大学で走っている研究プロジェクトも確認しておく必要がある。

・農業経済学部はある程度、研究計画がしっかりしていると合格の確率が高くなる気がした。私の場合、研究経験やフィールドワークの経験などが評価されたと思っている。一方、経済学部はアプリケーション書類に穴があってはいけなかったようだ。経済学部の出願に関しては、伊神先生のまとめを参照。私のGPAやテストスコアは低いので、BrownやUCLに引っかかったことは大変運が良かったと思う。

 ・大体どこの大学も学部GPA3.0以上という基準がきちんと記されている。僕自身、この記述を見るたびに、どこも受からないのではと、とても不安だった。。。が、おそらく学校ごとに算出方法が違ったり、建前である可能性が高い。

・WEB上でGPAを書かなくても次に進める大学がある。正直に書いてもいいし、書かなくてもいいと思う。僕の場合、書かなくて受かったところもあるし、書いて受かったところもある。どうせ、成績表を提出するのだから。ただ個人的には、わざわざ自分から弱点を申告する必要も無いように思う。

 ・他方で、TOEFLに関しては、厳格に足切りに使われているようだ。実際、UCLの条件付き合格を除き、TOEFLスコアが足りていない大学は落ちた(Yale, Maryland, Cornell)。

・TOEFLは100点まであげるべきだと断言できます。TOP20のほとんどの大学が100点を要求しますので、可能性がぐんと広がります。私の場合は、フィールドワークでまとまった時間がとれずに、スコアメイクが出来なかったのですが。

・成績表は、厳封のものを送りましょう。EMSでトラッキングをしましょう。 


・奨学金が新たに取れたなどの連絡は、すぐに出願先すべてにしましょう。大体、レスポンスは遅いか、返信自体がありませんが、それでもくじけずに何度も送りましょう。奨学金の有無は、合格に影響しているように思う。

・2月後半から3月くらいにメールで質問されることがある。質問内容は、奨学金の獲得状況、合格を出した場合来る意志があるかどうか、などである。このメールが来たら、合格は近いと考えて良いと思う。

・合格すると、キャンパス訪問(Campus Visit/ Flyout/ Open House)に呼ばれる。このFlyoutは素晴らしい体験が出来るので、少しでも選択肢として考えているならば必ず参加したほうが良い。

僕は、UC Davis, Brown, UCLを訪問した。特に、感動したのは UC DavisのOpen Houseであり、私が修士時代に感銘を受けた研究論文の著者であるMicheal Carter教授との1時間の面談だ。憧れの研究者と研究について、話すことが出来て、ここまで勉強してきて良かったと思った(単純である)。Davisを発つ際に、「進学先が決まったら教えてくれ、ただどこに行っても一緒に研究は出来るから」、と言われ本当に感動した。早く同じ舞台にたちたいものである。


最後に
留学の出願というのは様々な面で悩ましい。同時に進学先の決定も悩ましい。僕自身、 BrownとUCL、UC Davisのどこに進学するか本当に悩んだ。BrownとUCLは、期限ぎりぎりまで悩み、返答期限の4月15日に返事をした。今でも正直、Brownが正解だったかわからない。だけど、自分自身で答えを作るしかないんだろうと思う。どこに行くかよりも、結局は自分が何をするかのほうが大事。というわけで、
 

Good Luck!

Spring 2014

時間割
月 9:00-10:20 Micro 10:30-11:50 Applied Economics Analysis 13:00-14:20 TA session (Metrics)
火 10:30-11:50 TA session (Micro) Macro 14:30-15:50 Metrics
水 9:00-10:20 Micro  10:30-11:50 Applied Economics Analysis 16:00-17:20 TA session (Applied)
木 10:30-11:50 Macro 13:00-14:20 TA session (Macro) 14:30-15:50 Metrics

楽しみにしているSeminar
March 13, 2014: Melanie Morten (Stanford University) 
April 3, 2014: David Atkin (Yale University) 

早く研究がしたいところではあるが、まずはなんとか1年目をクリアしたい。